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気管支鏡検査について、検査が始まる前から、終りまでを、 写真で説明します。
※ モデルの患者様(と検査担当医) には了承を得て、撮影させて頂いております。

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1 気管支鏡検査室の入口です。 2 ドアを開けて入ると正面に更衣室があり、 そこで検査着に着替えます。服が検査中に汚れる事があるためです。 3 着替えがすみますと、このベンチで待ちます。    

仮想体験ツアー写真 4  まず、前処置をします。前処置とは、検査が楽に受けられるように、 検査の前に行なう処置のことです。気管支鏡検査の前処置は2つあります。一つ は検査中に咳がでるのを抑えたり、痰が多く出て検査の防げになることを予防す るための筋肉注射です。通常はこのように肩に注射します。 注射の薬品名を「ヒコアト」といいます。 この注射は次のような方には出来ませんので、もしも、あてはまる 方がいらっ しゃいましたら、あらかじめ申しでて 下さい。
  • 緑内障のある方(眼の病気で眼圧が高いといわれている方)
  • 前立腺肥大症のある方(男性で尿の出る勢いの弱い方)
  • 心臓病または不整脈のある方
最近はこの「ヒコアト」を省略している施設もあります。 注射をしなくても、十分検査が出来るというのがその理由ですが、 現状では多くの施設でこの「ヒコアト」の注射をを行なっています。

仮想体験ツアー写真 5 次に2つめの前処置の、喉の麻酔をします。喉の麻酔は「キシロカイン」とい う薬を噴霧機で喉に吹き付けて、咳の出易い場所(喉の奥の声帯と呼ばれる場所 が最も咳の出やすい場所です。)「キシロカイン」は多量に吸収すると 手のしびれや、徐脈(脈が遅くなり、ふらつきなどの症状が出る。)などの 副作用がありますので、口の中にたまった「キシロカイン」は吐き出すようにし てください。「キシロカイン」は稀に、人によって少量でも先程の副作用をおこ すことがありますので、次の様な方はあらかじめ申し出て下さい。
  • 以前に局所麻酔(歯を抜く時にする麻酔など)。で気分が悪くなったことがある方
  • 不整脈の薬を飲んでいる方
この「キシロカイン」の麻酔は省略することは出来ません。 ところで、この局所麻酔は通常は主治医が行います。主治医はマスクをしてあな たの前に現れますので、始めは誰かわからないかもしれません。麻酔の際にはた いそう咳が出ますが、遠慮なくしてください。 麻酔担当の医師はあなたの呼吸に合わせて霧状になった「キシロカイン」を喉 の奥に入れようとします。どうかリラックスして、出来るだけこの霧をすいこむ ようにしてください。味は苦く、変ですが麻酔に使用する量では飲んでも吸って も毒にはなりません。 キシロカインの麻酔中にあなたが感じる事は、

  • 吐きそうになる。咽頭反射といって、のどの奥に麻酔液を 吹きつけるときの刺激で嘔吐しそうになります。薬のせいではなく、 喉の奥を刺激したときの生理的な反応です。
  • 涙がでる。
  • 咳がでる。咳が出やすいところをねらって麻酔液を吹きつけますので、最 初は咳が強くでます。麻酔が効いてくると、咳はでなくなります。
  • 息苦しく感じる。喉の奥が麻痺して、空気が通過していることが感じとり にくくなる事が原因で、喉がつまったように感じることがあるようですが、 心配いりません。

仮想体験ツアー写真 6 さて、 麻酔には15分ほどかかります。気管支鏡検査は多くの場合、肺のエックス線写真 で異常の部分からサンプルを採取して、診断をするために行われます。 主治医が麻酔を行なっている間、別の医師も肺のどの部位からサンプルを採取す れば効率よく診断が出来るかあなたのエックス線写真を見て、検討しています。 

仮想体験ツアー写真 7 麻酔が終りますと、いよいよ検査です。検査時はこのような台の上に仰向けに寝 ます。 胸の上にあるのはエックス線装置のカメラです。検査中も随時麻酔をしま すので、麻酔の液が目に入ったりしないように、看護婦さんが目にマスクをしま す。 口には、ファイバースコープを噛まないように、マウスピースをします。そ のほか、右手の指には血液中の酸素濃度を測る装置を、左手には、検査中に主治 医に合図をするための用具をもちます。 主治医は検査前に血液中の酸素濃度が十 分か確認しています。もしも、十分でなければ、検査中酸素吸入をする場合があ ります。

仮想体験ツアー写真 8 準備が 整いましたら、いよいよファイバースコープを飲みます。気管に入るので、 飮むというより、吹い込む感じです。あなたの息を吸い込むタイミングに合わせ て喉から気管にファイバースコープを進めます。喉と気管の境目には声帯と呼ば れる声をだす 器官があります。ファイバースコープを挿入する時に緊張して声を 出そうとすると、この声帯が閉じてうまくファイバースコープが入りません。ま た、ファイバースコープを挿入したあとは、ファイバースコープが邪魔になって 声帯がうまく働かず、声が出ません。なにか伝えたいことがありましたら、必ず 左手の用具(アラーム)で合図してください。

仮想体験ツアー写真 9 通常使用する ファイバースコー プの太さは鉛筆くらいのものです。(一番上)、ファイバースコープの先端には、 穴があいていて、そこからこのように、肺からサンプルを採取るための鉗子(かん し)と呼 ばれる装置が出てきます。そのほか、細いところを観察するための細径ファイバー スコープ(2番目)があります。3番目は鋭匙(えいひ)と呼ばれるもので、鉗子と同 様、ファイバースコープの先端の穴から出して肺からサンプルを採取るために使 用します。

仮想体験ツアー写真 10 検査室の隣には このようなレントゲン装置を操作したり、モニタしたりする部屋があります。 常時4ー5人の医師がこの部屋であなたの検査を補助しています。

仮想体験ツアー写真 11 レントゲン装置の モニタにファイバースコープが写っているところです。先端から鉗子が出ていま す。肺からサンプルを採取するときは、このようにファイバースコープの先端か ら出る鉗子をレントゲン装置のモニタで確認して、肺の異常の部位と鉗子の位置 が一致した所で鉗子を開いて組織を採取します。レントゲン装置の モニタは皆で確認して、出来るだけ正確な位置からサンプルを採取するようにし ています。

仮想体験ツアー写真 12 さあ、検査が終り ました。お疲れさまでした。検査の所要時間は、麻酔におおむね15分、検査に概ね 30分くらい(このうちファイバースコープが入っている時間は20分くらい)です。 もちろん、人によって違います。検査の時間は多くの場合先程の位置合せの難易 で決ります。検査後はしばらく、このベッドで休んでから帰ります。 注射や麻酔の影響で、少しふらつくかもしれません。動く時は必ず看護師さんを 呼んで下さい。また検査後数時間(おおむね5時間、喉の麻酔がきれるまで)は、 飲んだり、食べたりしてはいけません。喉が麻痺している為に、飲み物や食べ物 が気管に入り易く、また入っても判り難い可能性があり、誤嚥性の肺炎を起す可 能性があるからです。

  13 ここで採取したサンプルは病理検査や、細菌検査に出されて、結 果はおおむね1週間後にわかります。

お疲れさまでした、これで気管支鏡検査は終りです。

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