2012年10月
― 第七回市民公開講座 ―
10月6日に第七回目になる市民公開講座を"最新の肺がん・乳がんの診療について"というテーマで開催しました。
参加いただいた約80名には患者さんとそのご家族が多いのですが、回を追うごとに一般の方の参加も増えているようです。
今回は癌の基本的な知識、日々の診療では時間の制約があってなかなか詳しくお話できない基礎的な部分にも少し時間を割いてもらいました。
肺がんは現在男性の死因の第一位、女性でも増加傾向にあります。
依然として治りにくい癌の代表格ですが、肺がんの内科治療にも外科治療にも確実な進歩があります。
今回は"がん"とは一体何なのかというところから始めて、手術の対象になるのはどういう肺がんか、内科医が扱う抗がん剤はどのような効果があって、 副作用はなぜ起こるのか、といった基本的なところを話題の中心に置きました。
肺がんの手術は、かつてはろっ骨にそって結構大きな傷がつきましたが、今は内視鏡手術が普及しているので、条件が整えば小さな切開で手術が可能となり、 術後の回復が早く痛みも少ないため以前にくらべ患者さんの負担は少なくなってきています。
放射線治療はコンピューターを駆使して悪い部分だけに放射線を集中させ、できる限り副作用が出にくい工夫ができるようになりました。
さて、乳がんです。
当近畿中央胸部疾患センターは肺の病気を扱う病院というイメージが強いと思います。
たしかにその通りですが、2年前から胸部の重要な病気である乳がんの診療を始めました。
大阪市立大学から専門の修練を積んだ外科医を招へいし最新の診療と検診を行っています。
堺には乳がんを扱う老舗の病院がいくつかありますが、専門施設に対し患者さんの数が多いと聞いています。
当院は診療にはまだまだ余力があるため素早い対応が可能です。
乳腺が当院の診療の重要な柱であることをぜひ知っていただきたいと思います。
最後の演題は緩和ケアについてでした。
癌の緩和ケアと言えば、末期の治療というイメージがあるかもしれません。
今はそうではなく、診断がついた直後から心療内科医師、看護師を始めさまざまの職種が患者さんを支えるために治療に参加します。
このようなケアは単に患者さんが平穏に診療を進めるというだけではなく、癌治療の効果も高めるのだということが明らかにされつつあります。
当院では緩和ケアチームを2チーム編成してこのような診療に力を入れています。
参加者からの質問コーナーは多数の質問が寄せられ、いつももっとも盛り上がる部分で、毎回予定時間を超過しています。
熱心な質問を寄せていただいた方にはお答えに満足していただけたでしょうか?
この催しは春秋年2回行っています。
次回のテーマもアンケートでお答えいただきました。
次回、春はがん以外のテーマで企画したいと思います。
日程が決まればこのホームページ等でみなさんにお知らせいたします。
ご期待ください。
(2012年10月 近畿中央胸部疾患センター 院長 林清二)
参加いただいた約80名には患者さんとそのご家族が多いのですが、回を追うごとに一般の方の参加も増えているようです。


今回は癌の基本的な知識、日々の診療では時間の制約があってなかなか詳しくお話できない基礎的な部分にも少し時間を割いてもらいました。
肺がんは現在男性の死因の第一位、女性でも増加傾向にあります。
依然として治りにくい癌の代表格ですが、肺がんの内科治療にも外科治療にも確実な進歩があります。
今回は"がん"とは一体何なのかというところから始めて、手術の対象になるのはどういう肺がんか、内科医が扱う抗がん剤はどのような効果があって、 副作用はなぜ起こるのか、といった基本的なところを話題の中心に置きました。
肺がんの手術は、かつてはろっ骨にそって結構大きな傷がつきましたが、今は内視鏡手術が普及しているので、条件が整えば小さな切開で手術が可能となり、 術後の回復が早く痛みも少ないため以前にくらべ患者さんの負担は少なくなってきています。
放射線治療はコンピューターを駆使して悪い部分だけに放射線を集中させ、できる限り副作用が出にくい工夫ができるようになりました。
さて、乳がんです。
当近畿中央胸部疾患センターは肺の病気を扱う病院というイメージが強いと思います。
たしかにその通りですが、2年前から胸部の重要な病気である乳がんの診療を始めました。
大阪市立大学から専門の修練を積んだ外科医を招へいし最新の診療と検診を行っています。
堺には乳がんを扱う老舗の病院がいくつかありますが、専門施設に対し患者さんの数が多いと聞いています。
当院は診療にはまだまだ余力があるため素早い対応が可能です。
乳腺が当院の診療の重要な柱であることをぜひ知っていただきたいと思います。
最後の演題は緩和ケアについてでした。
癌の緩和ケアと言えば、末期の治療というイメージがあるかもしれません。
今はそうではなく、診断がついた直後から心療内科医師、看護師を始めさまざまの職種が患者さんを支えるために治療に参加します。
このようなケアは単に患者さんが平穏に診療を進めるというだけではなく、癌治療の効果も高めるのだということが明らかにされつつあります。
当院では緩和ケアチームを2チーム編成してこのような診療に力を入れています。
参加者からの質問コーナーは多数の質問が寄せられ、いつももっとも盛り上がる部分で、毎回予定時間を超過しています。
熱心な質問を寄せていただいた方にはお答えに満足していただけたでしょうか?
この催しは春秋年2回行っています。
次回のテーマもアンケートでお答えいただきました。
次回、春はがん以外のテーマで企画したいと思います。
日程が決まればこのホームページ等でみなさんにお知らせいたします。
ご期待ください。

(2012年10月 近畿中央胸部疾患センター 院長 林清二)