CT検査このページを印刷する - CT検査

CTとは

当院のCT装置

当院では2台のCT装置が稼働しています。

・超高精細CT Aquilion Precision キャノンメディカルシステムズ社
超高精細CT
Aquilion Precisionは0.25㎜×160列、1792chの検出器を搭載し、従来のCTより空間分解能を約2倍に向上させ、今まで抽出が難しかった末梢の細気管支や肺の小葉、細葉と呼ばれる微細構造の抽出が可能です。また、最新の被ばく低減技術(AiCE)を搭載しており、低線量でも安定して高精細の画像を得ることができます。
・マルチスライスCT Aquiion PRIME キャノンメディカルシステムズ社
マルチスライスCT
Aquiion PRIMEは0.5㎜×80列、0.35秒回転の超高速ヘリカルスキャンにて広範囲を高速かつ高画質に撮影できます。これにより、検査時間の短縮が可能となり、息を止める時間を短くすることができます。また被ばく低減技術(AIDR 3Ⅾ)や金属アーチファクト低減技術(SEMAR)を搭載し、低線量で高画質の画像を取得し、金属アーチファクトも大幅に低減することができます。

検査の流れ

撮影部位、検査方法により異なりますが、検査時間は検査室に入ってから出ていくまで5~10分程度です。検査室に入室しましたら、スタッフより撮影する部位の確認と金属類の確認を行います。必要に応じて着替えをします。準備が整いましたら、CT装置の寝台の上に寝ていただき、検査を始めます。

検査時の注意事項

  • 検査中は身体を動かさないようにして下さい。
  • 検査内容によって息止めがありますので、合図に合わせてしっかり止めるようにして下さい。
  • スタッフより終了の声掛けがあるまで、身体を動かさないようにして下さい。
  • 検査前に本人確認のために患者様のお名前と生年月日をお尋ねしておりますので、ご協力をお願いします。

造影剤を用いた検査

CT検査には、造影剤を静脈に注入して検査をする造影CT検査と造影剤を用いない単純CT検査の2種類があります。造影剤を使用することで、単純CT検査では判らない血行動態や栄養血管の把握、病変の検出と進展範囲など、より正確な診断が可能となります。

 
 
◆造影CT検査の流れ

造影CT検査を受けられる方は、安全に検査を行うために検査前に問診を受けていただきます。問診後、通常の検査と同じように検査を始めます。検査の途中で造影剤注入のためのルート確保(静脈に注射)をします。正確にルートが確保されていることを確認後、造影剤を注入しながら検査を行います。検査中に身体に異常を感じたら、我慢せずにすぐにお知らせください。検査終了後は、造影剤を早く排泄させるために、積極的に水分をお取り下さい。

◆造影剤による副作用について

造影CT検査ではヨード造影剤使用しています。この造影剤の安全性は確立されていますが、稀に副作用が発生することがあります。殆どの副作用は使用直後から数分以内に起こる急性副作用ですが、稀に1時間以降に起こる遅延性副作用があります。
 
  • 軽い副作用:吐き気、動悸、くしゃみ、かゆみ、発疹等
 自然に軽快していきますが、症状により薬による治療を行うことがあります。
 
  • 重い副作用:呼吸困難、血圧低下、ショック、意識障害等
 訓練されたスタッフによる迅速な対応と適切な処置がとれる体制になっています。

◆造影検査前の注意事項

安全に造影CT検査を受けるために以下の項目に当てはまる方は、事前に医師、看護師、診療放射線技師にお知らせ下さい。

 ・以前に造影剤を使用して気分が悪くなった方(ヨード造影剤に過敏症の方)
 ・喘息(ぜんそく)の既往がある方
 ・アレルギーの既往のある方(薬、注射、アトピー等)
 ・甲状腺疾患、心疾患、肝疾患、副腎疾患のある方
 ・糖尿病治療薬を服用されている方(お薬の名前を教えてください)
 ・マクログロブリン血症,多発性骨髄腫と診断されている方

安全にCT検査を受けていただくために

◆飲食について

腹部検査および造影検査の場合は、予約時間の3時間前から食事を摂らないでください。水分は構いませんが、水かお茶をお飲みください。ジュースや乳製品は避けてください。

◆服装等について

検査する範囲に金属があると画像に障害陰影(アーチファクト)が出て診断が困難になりますので、検査前に外せる金属を外していただきます。
(金属の付いたお洋服や下着、アクセサリーや入れ歯、カイロ、エレキバン等)

◆体内金属について

検査する範囲に心臓ペースメーカー、IDC(植込み型除細動器)、神経刺激装置が含まれる場合、種類によっては体内電子機器の動作に影響を及ぼす可能性がありますので、事前にお知らせください。
手帳をお持ちの方は、検査当日に持参ください。

◆妊娠されている方

妊娠されている方もしくは可能性のある方は、事前にお知らせください。

◆インスリンポンプ・持続グルコース測定器

誤作動の危険性があるため、検査前に取り外していただく必要があります。装着されている方は事前にお知らせください。

CT検査で得られる画像

CT検査から得られた断層画像にウィンドウ処理(階調を変化させる)をすることで、肺の内部構造や骨の微細構造など診断の目的に合った画像を表示させることができます。また断層画像の連続性(ボリュームデータ)を活用して、縦方向や横方向など任意の断面像を抽出することができます。また当院ではボリュームデータを用いて、高精度な3D画像を抽出し、解析を行う3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」を導入しております。呼吸器だけでなく、頭部や腹部、骨盤部、四肢など殆どの検査に有用です。
・ウィンドウ処理
  
   縦郭条件          肺野条件          骨条件
 
・任意の断面像
 
                     ①の断面         ②の断面
                 
                              
・3D画像
 
     肺がん術前3D画像          気管支動脈塞栓(BAE)術前3D画像