2021年12月より「呼吸器がんセンター」の立ち上げ、その内に「がん化学療法部門」を立ち上げました。がん化学療法部は、従来からある外来化学療法室・がん治療病棟を一体的に運営し、また呼吸器腫瘍の化学療法（抗がん薬治療）に関連する業務を一体的に扱う組織です。

がん化学療法部について

全ての呼吸器腫瘍の患者さんに対して、迅速な診断かつ適切な抗がん薬治療を提供することを目的としています。
化学療法部門においては、外科との連携（術前・術後化学療法）、放射線治療部門との連携（化学放射線療法や緩和放射線療法での化学療法の併用）、緩和ケア部門（症状緩和）との連携を重要視しており、患者さんの御希望を考慮した上での適切な医療を提供するよう心がけております。
また、近年の抗がん薬治療においては、がんゲノム診断が欠かせず、この診断に沿った治療薬の開発が進んでいることから、がんゲノム診断部門との連携を通じて迅速かつ正確な治療を提供します。
さらに、化学療法においては、治験や国内外の臨床試験に参加についても行っており、標準的な治療を提供するだけでなく、より良い化学療法の提供についても模索しております。
医師や看護師をはじめとしたコメディカルも含めて全ての医療者がより良い医療を提供するよう取り組んでまいります。
がんに関わる療養上の課題を包括的に扱う、がん相談支援センターとも密な連携を図り、がん治療に際し、より良い療養環境を目指します。
地域の中核病院、がん診療連携拠点病院として、地域の開業医の先生と連携し、安心して療養が行える環境を整えます

がん化学療法部スタッフ

　がん化学療法部責任者 　内科医長／内視鏡室室長　田宮 朗裕

　卒業：大阪大学卒　（平成16年）
　専門分野：呼吸器内視鏡、呼吸器腫瘍における化学療法
　資格etc：
　　日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医
　　日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医、指導医
　　がん治療認定医機構がん治療認定医・指導医
　　日本肺癌学会 薬物療法及び集学的治療小委員会 委員

　スタッフ

　近畿中央呼吸器センター　診療部　呼吸器腫瘍内科

対応疾患

　　肺がん（非小細胞肺がん、小細胞肺がん）
　　胸腺腫瘍（胸腺腫、胸腺がん）
　　胸膜中皮腫

特色・強み

・当院呼吸器がんセンターでは、呼吸器がん治療用の病床を大阪で最大数設けており、入院治療の能力が非常に高いことが特徴です。この為、治療内容や患者さんの希望に応じて、入院加療を行っております。

・呼吸器に特化している病院であることから、呼吸器がん診断でも専門医による検査を素早く施行していくことが可能で、診断から治療までの期間を短くして治療を開始する事を心がけています。

・入院治療中に、体力の低下や生活動作に不安がある場合は、リハビリ部門と連携し、リハビリしながらの抗がん薬治療が可能です。リハビリ部門との連携が良いことも当院の特徴です。

・外来化学療法では、専門看護師及び専任看護師による治療を行っており、薬剤師外来や専任看護師による治療に関するアドバイスを受けることが可能です。

・他職種との連携のもと、多職種の職員がその能力を活かして、患者さんをサポートしています　　ex: 薬剤師による薬の説明・相談、栄養士による食事・栄養のアドバイス、リハビリ、がん相談支援 etc.

がんセンター外来化学療法室

　外来化学療法室責任看護師：がん化学療法看護認定看護師1名、外来看護師が当番で担当しています。
リクライニングチェアーが9床あり、すべてカーテンで仕切ることができ、プライバシーを配慮した形にしています。介助が必要な患者さんには家族が付き添うことも可能です。
医師の診察前から、外来化学療法室の担当看護師が問診を一貫して行っており、治療を終えるまで一貫した看護を提供することができるようにしています。