気管支動脈塞栓術(bronchial arterial embolization:BAE)

気管支動脈塞栓術(bronchial arterial embolization:BAE)とは

 喀血の治療として、当院では気管支動脈塞栓術(bronchial arterial embolization:BAE)を行っています。 気管支動脈塞栓術は、喀血の原因となっている血管(気管支動脈が大部分を占めます)を、カテーテルを用いて塞栓(つめる)血管内治療の一種です。

気管支動脈塞栓術の内容

 事前に喀血外来を受診していただき、入院して治療を行うかどうかを患者様ご本人・ご家族様と相談した上で決めています。
 気管支動脈塞栓術は症状がいったん落ち着いている場合は3泊4日の入院で行っています。
 1回にかかる手術時間は短い場合で1-2時間、長い場合でも3-4時間です。
 気管支動脈塞栓術といいますが、気管支動脈以外の血管も異常である場合もあり、その場合にはそれらの血管も同時に治療を行っています。
 気管支動脈塞栓術は異常な血管を詰めその血流を減らす、もしくは絶つことで再喀血を防ぎます。
 喀血の原因となる異常血管は、術前に造影CT検査を行い、血管を3D再構成することである程度まで特定することができます。

手術前日までにこの検査結果を含めた総合判断により治療範囲の優先判定・必要な治療回数の決定をしています。

気管支動脈塞栓術の方法

気管支動脈塞栓術は血管造影室の検査台に仰向けに寝ていただいた状態で行います。
まず径3mm程度のシースと呼ばれる細い管を血管内に入れます。この時痛みを感じる可能性がありますので、十分に局所麻酔を行い痛くないように配慮しています。