胸水(きょうすい)

胸水(きょうすい)とは

胸水とは、肺野周りの膿胸とは、胸腔(きょうくう)という空間に水がたまる病気のことです。

肺の中ではなく、肺の外側に水がたまります。
正常でもわずかな胸水は存在しますが、これは肺がスムーズに膨らんだり縮んだりするために必要な「潤滑油」のような役割を果たしています。
病的な胸水とは、水が胸部画像検査で確認できるほどたまってしまう状態を指します。

 

主な症状

息切れ、胸痛、食欲不振、全身倦怠感、体重減少、咳などがみられます。胸水がたまる原因によって、みられる症状はさまざまですが、心臓や腎臓など、他の臓器の異常によっても水がたまることがあり、その場合、足のむくみなど離れた場所に症状が出ることもあります。

 

原因は?

原因は、タンパクがたくさん含まれている滲出性(しんしゅつせい)と、タンパクがあまり含まれていない漏出性(ろうしゅつせい)に分類されます。滲出性の場合、からだのタンパクが胸水の中に出てしまっているわけですから、治療を行う必要があります。しばしば、発熱や胸痛など強い症状が出ることがあります。

■滲出性:
膿胸(のうきょう)、胸膜炎、肺炎、肺がんなどの悪性腫瘍、肺結核など

■漏出性:
低栄養、心不全、肝不全、腎不全、ネフローゼ症候群など

診断

胸部単純X線撮影や胸部CT写真などの画像検査で、水がたまっていることを確認します。
ほとんどが片側の胸水ですが、低栄養、心不全、肝不全、腎不全などのような漏出性の場合、全身に水がたまりやすい状態であることから、胸水は両側性になることが多いです。
小さな針を用いて、胸腔穿刺(きょうくうせんし)という処置で水が採取することで、水の成分を分析することができます。
もう少し詳しく検査したい場合、胸膜というところを採取する処置もおこないます。いずれも局所麻酔を用いて行います。

治療について

原因によってさまざまです。
たとえば、膿胸の場合、膿胸(膿胸)(ハイパーリンク)にもあるように胸腔ドレーンという管を挿入する必要がありますが、心不全や肝不全の場合、体の水のバランスを調整することで治癒することもあります。
また、低栄養の場合、栄養状態の改善によって胸水が減ることがあります。
当院では、栄養士と相談しながら栄養療法をすすめてまいります。
悪性腫瘍による胸水の場合、再び水がたまらないように、管から薬剤を注入して胸膜癒着術(きょうまくゆちゃくじゅつ)を行うことがあります。
糊(のり)のような薬剤を用いて胸膜を癒着させる処置です。
薬剤を入れた後に、胸の痛みや熱が出ることがありますが、処置がうまくいくと水がたまりにくくなります。